会話するAI

総務省は、人工知能(AI)を活用して人と会話するサービスの開発に乗り出すそうです。


このニュースを見て「なぜ総務省なのか?」と思ったのですが、総務省のホームページを見て納得しました。ホームページには、「総務省は、『国家のOS』とも言うべき重要な施策・制度を所管しています。すなわち、国の基本的な行政制度の管理・運営、地方分権の推進・地方自治の確立、情報通信技術(ICT)利活用の推進などです。」と書いてあります。


つまり、「情報通信技術」において、「AI」を重要分野と位置付け、国内の技術力向上を図っていくということなのでしょう。


果たして国家が主導してうまくいくのかという意見は根強くありそうですが、「介護分野」等、なかなか収益に結び付きにくい分野で「今目の前にある危機」を国家主導で対応していくことは、おおいに意義のあることなのかもしれません。


人工知能を搭載したロボットと会話するのは味気ない」という意見は、想定される多くの利用シーンであてはまりそうですが、「ニッチ」の分野にスポットをあてると、「人間よりも、逆にロボットのほうが会話しやすい」という利用シーンがあることに気づかされます。


例えば、先日テレビ放送していた「英会話」の学習。学生たちは、「生身の外国人」だと恥ずかしがって英会話がはかどりません。しかし、ロボットが相手だと、ゲーム感覚で英会話を楽しめるようになったという場面を目撃し、「なるほど」と思いました。


これは、介護分野でも当てはまる場面が出てくるかと思います。例えば、「お漏らしをしてしまった」という会話は、生身の人間ではなく、できれば「お利口なロボット」に話したいことでしょう。


まずは、「生身の人間よりも、ロボットのほうが話しやすい」という分野で積極的に採用していくことが重要なのかもしれません。